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謹んで新年のお慶びを申し上げます。
旧年中は一方ならぬご愛顧を賜り、厚くお礼申し上げます。
昨年は、3月までは欧州金融危機の進展がみられたものの、その後はギリシャの再選挙をきっかけに欧州問題の悪化や中国の景況感悪化、日本の景気後退懸念などにより、日本株は3月に高値を付けたあとは大きく調整しました。ただ、年末に向けては回復の兆しをみせました。
今年は株式市場がより注目される年になりそうです。日本株は長期低迷局面から脱却し、アップサイドリスク(株価上昇を見過ごすなどの投資機会逸失のリスク)が強く意識される可能性があります。4月の日銀総裁人事、秋の消費増税の判断期限(2014年4月に消費税引き上げの予定ですが、その判断は半年程度前に行われるとみられる)というイベントを通じて、これまで以上の金融緩和や円安トレンド、大型補正予算等による景気刺激策などが期待されます。また、7月には参院選があり、衆院選で3分の2の議席数を獲得した自公が好結果を残せれば、日本政治の機能低下をもたらしてきた衆参のねじれ国会が解消となり、政策実行のスピード感に対する期待感はさらに高まり、株式相場にはプラスに働くとみられます。
日本株市場の動向について、株価上昇のための環境は整いつつあり、今年は堅調に推移すると予想されます。その理由として主に5つあります。一つ目はPBRや配当利回り、イールドスプレッド(長期国債と株式益回りとのギャップ)などのバリュエーション面での割安感があることです。二つ目は海外投資家の買い越しが続く可能性があることです。VIX指数(恐怖指数)は低水準で、米国株はリーマンショック後の高値圏にあり、海外投資家はリスクをとりやすい状況にあります。三つ目は国土強靭化の名のもとに継続的な財政出動が行われることは大きなインパクトを持つことです。四つ目は後退局面に入っていた国内景気が底入れの兆しがみられることです。五つ目は企業業績が本格的に回復することが予想されることです。2012年度は1ケタの経常増益にとどまるものの、2013年度は2ケタ経常増益が期待されます。また、為替の前提以上の円安が進めば、業績の上ブレ要因になるとみられます。
為替については、新日銀総裁が大きく金融緩和方向に転換する可能性があることや日本の貿易赤字拡大(2012年9月には季節調整値で1981年3月以来31年半ぶりの経常赤字転落)、米国金利の低下や欧州情勢の極端な悪化による消去法の円買いリスクが低下していることなどを織り込むことにより、今年後半以降、円安・ドル高が進行すると予想されます。久しぶりに日本側の材料でドル円相場が動く可能性が意識され始めています。ただし、為替相場のかく乱要因として、投機筋の動きがある点には注意が必要でしょう。また、為替相場の値動きの癖として、一度方向が決まると、数年にわたって同じ方向をたどる傾向があります。安定した政権と継続した金融緩和のもと、海外投資家のキャリートレードが復活する様相になるであろうと思います。
外貨に強い安藤証券を目指し、外国債券・外貨建てMMF等、さらに投資信託や保険商品など、お客様のご要望にお応えできる商品のご提供に努めてまいりますので、本年も何卒一層のご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
安藤証券株式会社
代表取締役社長 安藤敏行
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