ブックタイトル証券新報　1992号

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証券新報　1992号

平成26年9月15日発行第２次安倍改造内閣が発足２第２次安倍内閣発足以降の日経平均株価安倍首相は９月３日、第２次安倍内閣発足後初となる内閣改造を実施、第２次安倍改造内閣が発足した。今回の内閣改造では麻生副総理・財務相や菅官房長官など重要閣僚を留任させる一方、１２名を入れ替え、首相自ら「実行実現内閣」と呼ぶ布陣とした。女性閣僚が過去最多に並ぶ５名となったほか、自民党役員人事では谷垣前法相を党総裁経験者としては初めて幹事長に起用、今回の改造を受けて首相は「引き続き経済最優先でデフレ脱却と成長戦略の実行に全力を尽くす」と表明した。第２次安倍改造内閣が取り組む様々な政策課題の中で、最も重要視されると考えられているのが来年１０月に予定されている消費税率引き上げの判断であると思われる。財政再建に向けて消費税率の引き上げが避けては通れないものである一方、足元では地方を中心に景気回復の勢いが鈍っており、現状では難しい判断を迫られる可能性が高まっている。今年４月の消費税率引き上げを無難に乗り切った日本経済は天候不順の影響もあってその後の回復が鈍く、このままでは次回の消費税率引き上げを断念せざるを得ない可能性も出てきている。消費税率の引き上げを見送った場合には日本の財政に対する懸念が高まり、長期金利が急上昇、長期国債を大量に保有する日銀の信認低下につながるリスクにさらされることとなる。したがって、消費税率の引き上げは予定通りに実施しなければならないが、そのためには景気回復を軌道に乗せ、デフレ脱却を確実にする政策の実行が求められることとなり、新内閣の実行力が問われることになるものと思われる。その他にも地方創生や安全保障法制、女性の活力向上などの重要課題に対してどのような取り組みを見せるかが注目されるものと思われる。9,00010,00011,00012,00013,00014,00015,00016,00017,000201212 201303 201306 201309 201311 201402 201405 201408